東日本大震災 たんすに乗って漂流し助かる 大船渡の男性

毎日新聞 3月27日(日)18時55分配信

 津波で家ごと流された岩手県大船渡市の会社役員、金野健一郎さん(37)は、たんすにつかまり大船渡湾を漂っているところを小型船に助けられた。船長の男性は、名前や住所を頑として名乗らなかった。金野さんは「船長の恩は一生忘れない。落ち着いたら捜して、もう一度お礼を言いたい」と話している。

地震が起きた11日、金野さんは公民館にいったん避難したが、スーツから着替えるために港から約300メートルのところにある自宅に引き返した。2階の窓から外を見ると、「真っ黒な波が渦を巻いて迫ってきた」。

 みるみるうちに2階まで浸水。倒れて浮いていたたんすの背に必死にしがみついた。そのまま天井まで約30センチのところまで浮き上がると、「バキバキ」と音をたてて家が回転し、突然、大きな衝撃音と共に屋根が吹き飛び視界が開けた。たんすの上に乗ったまま沖に向かって流されていた。

 日が暮れ始めたころ、「多賀丸」という船名の小型船が通った。「助けてくれー」と叫んだが、コンテナや民家、木とあらゆるものが海に漂っており、「無理だ」という船長の声が聞こえた。「このまま沖に流されたら終わりだ」と絶望的になった。

 だが約1時間後、多賀丸は引き返し、ロープを使って救助してくれた。「信じられない。助かった」。涙をボロボロと流し、何度も「ありがとうございます」と繰り返すと、船長はただ黙ってうなずいていた。

 そのまま一晩を船上で過ごした金野さん。夜は一睡もできず、落ち込んでいた。「命があるだけでいいんだ」「またやり直せばいい」。船長は金野さんを励ましてくれた。

 12日夕、金野さんは別の漁船に移り、大船渡湾の東側に上陸。数時間歩いて公民館にたどり着き、避難していた家族3人と抱き合い無事を喜んだ。「助かったのは奇跡。家族と頑張って、一から生きていきたい」【鈴木一生、山本将克】

暗いニュースばかりが続く中で

ちょっとほっとするニュースです。

「多賀丸」の船長さんの「命があるだけでいいんだ」「またやり直せばいい」は、重みがありますね。

金野さん、「多賀丸」という船の名前を覚えているから、きっとまた素敵な再会をすることも、お礼を言うこともできますよ!!

本当に、こんな奇跡的な出会いや、出来事があって、生死を分けた方がいらっしゃるんでしょうね。

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この記事へのコメント

  • ろく

    多賀丸って…。
    同名の船は今ないぞ。むかし沈没したから付けないはずなんだけど…
    2011年06月21日 00:41
  • タンスにオン

    幽霊船の話と同じなんで、これは作り話の可能性が強い。
    2011年06月21日 19:49
  • ykeiko

    毎日新聞 3月27日(日)18時55分配信の記事のご紹介です。
    震災直後の混乱の中、色々な出来事があったことでしょう。
    どうであれ、命を取り留めたことはよかったこと、もうろうとした中での記憶が真実だっかどうか、それはご本人以外誰もわかりません。インタビューされた記者の方と、生還された方とのやり取りの中で生まれた記事です。
    ネット上では多賀丸と幽霊船の話が盛り上がっているようですが、この話のでどこもわからないもの
    震災で生き延びた方々には、それぞれの体験があり、思いがあることと思いますので、それはそれでよいのではないかと思います。
    考え方によっては、死に直面した脳は天国を見るような妄想を作り上げることは実験的にも証明されているので、そういった記憶の話かもしれませんね。
    一つの命が助かったということ素直に思いたいものです。
    2011年06月22日 02:05

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